仕事の疲れ、睡眠不足、ストレス等がきっかけで、歯肉が腫れる事がよくあります。
歯肉の腫れは1~2週間でおさまるので、放置される方も多いと思います。
しかし腫れが一時的に治まったとしても症状が落ち着いただけで、病気が治癒したわけではありません。
また、病気がないのにストレスや疲れだけで歯肉が腫れることもありません。
歯肉が腫れる原因として、主に虫歯、歯周病、歯根破折の3つの病気が考えられます。歯肉の腫れを伴う虫歯や歯周病は病気が進行している事も多いです。
体のSOSを見逃さず、早めに医師の診察を受けてください。
歯と歯肉の境目が腫れている
- 歯と歯肉の境目が腫れ
- 熱いもので痛む
- じっとしていてもズキズキ痛む
- 咬むと痛い
- 歯磨きすると歯ブラシに血がつく
- 歯がグラグラしている
- お風呂や就寝時に体が温まると痛む等
上記のような症状や状態があれば歯周病の可能性が高いです。
歯石がたまり歯周病になると、歯肉が炎症を起こし赤く腫れます。また進行した歯周病では腫れも大きくなります。
治療方法は腫れや痛みの程度にもよりますが、飲み薬等で症状を抑えてから、歯石除去などの通常の歯周病治療を行います。
進行した歯周病では、抜歯の可能性も増えます。何度も腫れを繰り返している方は早めに医師の診察を受けてください。
歯と歯肉の境目が腫れている方は、 歯周病がひどくなる前に、当院の詳しい歯周病治療についてをご覧下さい。
歯の根っこの先あたりが腫れている
- 歯根の先端(歯と歯肉の境目より5mm~10mm下)が腫れている
- 咬むと痛い
- 熱いもので痛む
- じっとしていても痛む
- 歯に穴が空いている
- 歯が黒くなっている
- 歯に詰め物や被せ物がしてある
上記の症状や状態であれば、虫歯の可能性が高いです。
虫歯が進行し神経が死んでしまった場合や、以前の根管治療(神経治療)に不備があり歯根の先に膿がたまると歯肉が腫れます。
治療方法は腫れや痛みの程度にもよりますが、飲み薬等で症状を抑えてから、根管治療を行い歯根の中の細菌をきれいにします。
歯根の先に溜まった膿を放置すると、激痛を起こし治りも悪くなります。早めに医師の診察を受けてください。
歯の根っこの先あたりが腫れている方は、虫歯ひどくなる前に、当院の詳しい虫歯治療についてをご覧下さい。
(関連リンク)
根管治療(神経治療)について
歯根破折で腫れる
歯根が折れると、折れた歯根が感染源となり歯肉が腫れます。腫れる場所は折れ方などにより変化します。また、歯根が折れると多くの場合、歯の揺れを伴います。
その他に、以下の症状もでます。
- 咬むと痛む
- 熱いもので痛む
- お風呂や就寝時に体が温まると痛む
治療方法は破折の位置や程度にもよりますが、抜歯の可能性が高いです。破折は良くなることがなく隣の歯にも影響を与えますので、早めに医師の診察を受けてください。
歯肉が腫れたら
歯肉が腫れる原因として、主に虫歯・歯周病・歯根破折が考えられます。症状はどれも似ていますが、原因を特定するには、レントゲン撮影で歯根や骨の状態を確認する必要があります。
歯肉が腫れるということは、口の中で何か問題が起こっているという体のSOSです。
上記の症状はあくまで目安ですので、少しでも異常を感じたら、ひどくなる前に早めに医師の診察を受けてください。